「I Dreamed(アイドリームド)」について
 この曲は、夢をテーマに曲を書いてみようと思い、書き上げた作品です。
 アンサンブル花音からの委嘱により書き上げたものですが、静岡を拠点に活動しているリュイール・サクソフォン・クァルテットによって2008年に初演されました。
 タイトルの「アイドリームド」は、英語で記すと“I Dreamed” となります。これは「私は夢を見た」、または「私は夢を見ていた(憧れの意味)」と訳せます。
しかしカタカナで続けて記すと「アイド・リームド」のようにも感じられ、一風変わった言葉に感じることが出来ると思います。この響きが気に入っていたこともあり、
この曲のタイトルとしました。
 曲は、前半のゆっくりな場面、後半のリズミカルで速い場面からなる単純な2部構成です。この曲では、サクソフォンという楽器を意識して、いろいろなヴォイシング
(密集、開離、半開離、ユニゾン・・・)を用いています。それらの響きを楽しみつつ演奏してもらえたら、と思っています。
 
足立 正(あだち ただし)
 1967年生まれ、大分県大分市出身。静岡県静岡市在住。
 国立音楽大学音楽学部器楽学科チューバ専攻卒業。チューバを高橋文隆、大石清、稲川栄一の各氏に師事。
 1990年T.U.B.A.国際チューバカンファレンス札幌大会ジャズインプロヴィゼイションコンクール第2位。
 現在、静岡県立清水南高等学校芸術科(音楽専攻)、静岡県立浜松江之島高等学校芸術科(音楽専攻)、常葉学園橘高等学校音楽科非常勤講師。
 2002年度全日本吹奏楽コンクール課題曲に「吹奏楽のためのラプソディア」が採用される。
 他の主な作品に、「雅楽の主題による幻想曲『陵王』」、「サニー・サイド・ストリート・パレード」(平成18年度JBA下谷賞受賞作品)などがある。